みなさんはじめまして。
コーチングプラットフォーム認定コーチの 丸山美香子 と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

はじまりは悩み解消とスキルアップ


アドラーが人生の中での悩みのほとんどが人間関係によるものと言っているように、私の学びのはじまりは、「人間関係に悩みたくない。」「もっと上手に人と関わりたい。」「もっともっと仕事のスキルアップをしたい。そしてこれを武器にするのだ。」という思いからでした。
飛び込んだこの機会は、想定外の出来事が続出で、現在進行形で、私のコミュニケーションの在り方に変化と効果をもたらし続けています。
その中で・・今日は「フィードバック」についてのエピソードをお伝えします。

フィードバックって?

コーチとクライアントのフィードバックの例えとして、初めて学んだときになるほど!!と思ったのが、宇宙船が月に行く話でした。
それまでは、フィードバックとは、ただ、気づいたことや気にかかることを返す事。成果やよかったことを伝える事と思っていました。確かにそうなのですが、それだけではなかった。目的地が同じであることが重要だった。受け取ることを選ぶことも重要だった。

宇宙船がいます。地上には管制塔があり、この2つは、離れていますが同じ目的地(例えば月)を目指しています。

計画した進路から宇宙船が3°ずれて進んでいることに気づいた管制塔のオペレーターが宇宙船へ 「3°ずれている」と伝えます。
え?ずれてた?・・現状に気づきます。

宇宙船の操縦士は、自分たちがいる位置を知り、考える。そして軌道修正し、お互いが目指す目的地に向かう。

目からうろこの瞬間でした。


~フィードバックを受け取ったら
          今の姿に気づいた~

今から約8年前・・の私は、息子の野球を応援するかぁちゃんでした。
うまくいかないことも、うまくいっていることも「全力で応援する!!」と宣言していたかなりの前のめり かぁちゃん。
目的地は甲子園でした。

同時に、子供の活躍が親の評価。無意識にそんなことを思っていたのでしょう。当時は、背番号や、試合の出場数に一喜一憂する日々。多分これは仕事での姿勢も同じだったんだと思います。

どうしてそのくらいできないの?

ここが足りない。

もう少しこうしなきゃだめなのよ・・。

そんなことを遠回しに、いえいえ、ダイレクトに子供に伝えていたのだろうと思います。(これは多分仕事でも・・)
おのずと、コーチングセッションでも、親子関係や子供の活躍に一喜一憂するという事がテーマになってきました。
ある日のことです。
こんなに頑張っているのに・・・成果が出ない
こんなに尽くしているのに・・・成果が出ない
こんなに・・こんなに・・こんなに・・・目的地につけない・・

息もつかずにしゃべり続けるのを聴き切ったコーチが一言いいました。


「今グラウンドにいるのは誰ですか?」

「うーん・・・・・。」

「息子です」 (息子に決まってるじゃん・・と思っている)

コーチが続けます。
「フィードバックしてもいいですか?」
「はい。」(ごくりっとつばを飲み込み、なぜだか椅子に座りなおす。そしてこれまたなぜだか背筋を伸ばす・・(笑))
 
「私には、グランドに立っているのは息子さんでなく必死の形相のあなたが立っているように聞こえました。 今、グラウンドに立っているのは誰なんでしょう?」

「う・・・・」

頭の中には、息子を押しのけ、グラウンドのそれもど真ん中に立っている自分の姿が浮かびました。
   ~い、いたい・・ぞ。私
   ~息子はいずこ?
   
~はい。そうでした。グラウンドにいるのは息子で、私ではない・・。同じ目的地に向かっている筈なのに何か違う。

~私が、グラウンドで、理想のプレーをすることも絶対できません。

「では何をしますか?」

~お弁当を作り、洗濯をし、健康と練習環境を支えることはできます。かなり前のめりで・・。

「それは熱すぎますねぇ笑。」

~あ、熱いですか?
息子が大事にしてきた、毎日の努力や、結果を分かち合う仲間とのかけがえのない時間に必要な助けをほんの少し、見守り、応援すること。これが私のできる事です。
「素晴らしい!いいですねぇ。だいぶ軽くなった感じがします。では何をしますか?」

(重かったか・・私!!)

【地区大会が終わるまでの100日間、黙ってお弁当を作ります。そこだけ。健康だけは守り抜きます。黙って守り抜きますぅ。
と宣言。

今でも思い出すとほろ苦い・・・。

当時、仕事でも、同じことが起きていて、それを境に
一人でやろうとしていないか?
自分事と他人事を分けられない状態に陥ってないか?と、確認することも増えていきましたし、不思議と
「どんな風に見えていますか?」と、聞くことも増えていきました。


フィードバックは受け取る覚悟も受け取らない覚悟も、寝かせて置く覚悟もいると私は思います。
私の場合、学び続けていることと、コーチがともにいてくれることで、前向きにフィードバックを受け取ることを選択できるようになったと考えています。

これが「フィードバックを受けとる事で、もう一度自分の立ち位置を俯瞰して見つめなおし、バランスを整える機会をもつことを体感した」kikkake(きっかけ)でした。

ちなみに・・

ちなみに・・その後ですが、宣言した100日間、お弁当を作り続け、そこでも大きな気づきがありました。
その話はまたいつか・・。


 息子ですが、甲子園の土は踏めませんでしたが、濃厚な時間と、素晴らしい体験になったことは言うまでもなく・・そこから、進学就職に至るまで、真にやりたいことを楽しんでやろうとするために、自分で考えて進むことを実践しています。

なぜなら・・・彼にも、高校、大学、就職して現在まで、コーチが並走してくれているからです。
そんなお土産までついた、私の学びの話でした。


最後までお読みくださってありがとうございました。