こんにちは、コーチングプラットフォーム認定コーチの遠藤一樹です。
もうすぐ年末に突入しますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?今回は自己基盤を整えることについて、少し深堀りしていきます。
感情を深く掘り下げた一年
今年に入って、感情をもっと深く掘り下げて、自分がどう感じ、どう反応しているのかを観察しながら、まるで「感情の地図」を描くような一年を過ごしてきました。
感情の時間軸に気づく
ふと湧き上がる感情。果たしてそれは「今」の感情なのか?そんな問いを立てるようになった年でもあります。
感情には、過去から現在、そして未来へと流れる時間軸があるようです。実は、今感じていると思っている感情の多くは、過去から引っ張り出してきたものかもしれません。
たとえば、誰かの強い言葉や、自分に踏み込んでくるような行動。それに反応して、過去の体験がまるでリプレイのように再生されることがあります。頭の中では、過去の自分が「あのとき辛かった」「こんなことを言われた」と証言を始め、それがどんどん広がり、「また同じことが起きるんじゃないか」と不安が増幅していく。こうした「囚われ」が、自分をどんどん苦しくさせてしまいます。
「寂しい」と向き合った帰り道
先日、コーチングプラットフォームの望年会の帰り道で「寂しい」という感情がふと湧き上がりました。以前なら、この感情に蓋をして「なかったこと」にしてしまっていたかもしれません。でも昨日は、その「寂しい」という感情と向き合いながら帰りました。
幼少期の記憶が引き出す感情
そのとき、幼少期の記憶が蘇りました。僕は帰国子女としてアイルランドから日本に戻ってきたのですが、周囲のクラスメイトたちは最初だけ興味を持って接してくれました。でもその後は距離ができてしまい、僕の中では「自分はただの物珍しい存在なんだ」と感じていました。その記憶が「寂しい」という感情を再び引っ張り出してきたのだと気づいたのです。
自作自演の感情ループ
過去の体験を検索して、それを今の感情だと錯覚している。しかもその検索結果を使って、自分は相手を責めたり、拗ねたりする選択をしていた。これが「自作自演の感情のループ」なんだと感じました。
まるで一人芝居を演じているようなものです。その演目を名付けるなら「幻影追想の舞」あるいは「懐古の鏡影」でしょうか。でも実態は、ただ過去の体験に囚われているだけ。
今の自分を問い直す
昨日の帰り道では、そんな自分を冷静に観察し、「過去は過去。今の僕はどうしたいのか?」と問い直すことができました。「一人で帰りたいならそれでいいし、誰かと一緒に帰りたいなら誘えばいい」と自分の気持ちを整理できたのです。
感情に寄り添う大切さ
もしかすると、あなたも過去の記憶を検索してしまうことがあるかもしれません。でも、その検索を無理やり止めるのは難しいものです。そんなときは、ただ「今感じている感情」に寄り添ってみてください。この寄り添いこそが、自分自身を癒やす大切なプロセスです。
感情的な自立への一歩
僕自身、この一年間で「今の感情と共にいる」という習慣を意識してきました。これまでは、自分の感情を誰かに委ねて期待し、待ち続けていたことも多かった。でも、これからは「自分の感情の面倒を自分で見る」というスタンスを持ちたいと思っています。それが感情的な自立、そして精神的な自立への一歩だからです。
今を生きるということ
今日も、過去の記憶を映すVRメガネをそっと外してみましょう。そして、目の前に広がる星空、青い空、白い雲に目を向けてみてください。それが「今」を生きるということです。