コーチングプラットフォーム認定コーチ、三谷千花(みたにちか)です。

コーチングプラットフォームの自己基盤(ファウンデーション)講座で、 パーソナルファウンデーションの 7つのプラットフォームを学びます。この元になるパーソナルファウンデーションの10の柱の6番目にあたる「基準を引き上げる」を中心にお話したいと思います。

先日、あるファウンデーションの講座で、おそらく初めてこの10の柱に触れたであろう参加者のかたが、6番目の「基準を引き上げる」を見ておっしゃいました。「今よりもっと基準を上げなくてはならないんでしょうか」表情は心なしか苦しそうでした。

自分がファウンデーションを学びはじめたころ、同じような気持ちになったことを思い出しました。講座に通い始めて2ヶ月目、もしかしたらここは心穏やかにすごせる場所であるかもしれないと、かすかに希望を持ち始めていたときでした。期待は外れたようでした。

テキストに記載されているこの項目を見て、暗澹たる気持ちになりました。ここでもやはりこれ以上を目指すことを求められるのだ。今でも精一杯なのにまだ足りないのだ。どこにも逃げられる場所などない。そんな甘いもんじゃない。同時に、そんなのわかっていたことだろう、単に、ここも住み慣れた世界と同じだっただけのことだ、とも思いました。

「基準を引き上げる」の解説は、私には意外なものでした。本当に自分の価値に根差す基準であるなら、引き上げようと考えるだけでわくわくするはずだ、たとえそれが困難を伴っても。それが「基準を引き上げる」ということだ。つまり、引き上げようとすると苦しいだけの基準は、本当に自分が欲している基準ではない。

冷静に考えればわかりそうなことですが、当時の私には想定外でした。講座は、参加者の「変容」に立ち会う神聖な場であると、アシスタントトレーニングで学びましたが、まさに、受講者として、世界観が変容を遂げた瞬間だったと思います。

パーソナルファウンデーションの10の柱は抽象度が高く、ひとつひとつが難解でもあります。この先の道のりには気が遠くなりますが、対峙するとき、不思議とどこか楽しいような静かなエネルギーを感じます。源泉とは、こういうものを言うのかもしれません。

コーチングプラットフォームの自己基盤(ファウンデーション)コースで、10の柱や7つのプラットフォームを学びながら、魂が真に求める価値を、みなさんと一緒に、これからも探究していきたいと思います。