今回は、「メタモデル」というコーチングの学びを通じて、
私自身の“見え方”や“関わり方”が大きく変化した体験について綴ってみたいと思います。
テーマは、親子関係です。
まず、メタモデルについて簡単にご紹介します。
メタモデルとは、相手の言葉のあいまいさや思い込みに気づき、丁寧に質問を重ねていくことで、より本質的な対話へと導くフレームです。
主に、次の3つのパターンがあります。
●一般化(Generalization):
「いつも」「みんな」「〜すべき」など、特定の出来事を一般的なルールのように捉えてしまうこと
例:「サッカーをする人は、みんなプロを目指している」
●歪曲(Distortion):
事実に対して、自分の解釈を加えて現実として捉えてしまう
例:「彼はきっと私を嫌っている」
●省略(Deletion):
言葉の中に、必要な情報が抜け落ちている状態
例:「最悪だった」→ 何が?どの部分が?が語られていない
このメタモデルを学ぶことで、「相手の言葉に含まれていない情報」や「自分のフィルター越しの解釈」に気づけるようになります。
私には長男がいまして、小学校低学年の頃はサッカーをしていました。
そして私は、かつてサッカーでプロを目指していた経験があります。
そのため、長男がサッカーをしている理由についても、当然「プロを目指しているのだろう」と思い込んでいました。
サッカーをする=プロを目指すのが当たり前。
まさに「一般化」と「歪曲」の状態でした。
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ある日、練習帰りの長男が「今日、楽しくなかった」とつぶやいたことがありました。
その言葉を聞いて、私はすぐに「プレーがうまくいかなかったのだろう。よしよし、プロを目指すなら、そういう想いも大事だ!」と勝手に解釈してしまいました。
そこで、理由を「どうした?ドリブルとかうまく行かなかったの?」とプレーに関して聞いたところ、
長男は「みんなと声をかけ合えなかったのが悔しかった」と教えてくれました。
技術や結果の問題ではなく、仲間とのコミュニケーションが取れなかったことが引っかかっていたのです。
当然、プレーのことだろうと思い込んでいた私は、「そっちのこと?!」面を食らいました。
そして、この時、自分の思い込みや解釈ではなく、
相手の言葉の奥にある大切な世界に触れることの大切さを、あらためて実感しました。
その後、コーチングプラットフォームの講座の学びで、メタモデルの存在を知り、
「あ~、長男への声かけの際、完全に親である自分の世界観だけで物事を捉えていた。」このことに気がつきました。
それから、少しずつ、私は「相手の世界を確認する」ことを意識するようになりました。
具体的には、「すべき」「みんな」「当然」といった言葉を聞いた、自分の頭で浮かんだ際は、
本当にそうなのか?と立ち止まる。
「〇〇だと思う」という言葉には、「それは何を見てそう思ったのか?」と尋ねてみる。
そして、「疲れた」「うまくいかない」など、あいまいな言葉の奥には、どんな事実や感情があるのかを聴いてみる。
これらを重ねていく中で、長男との会話にも変化が生まれていきました。
現在、長男は高校2年生。
サッカーは卒業し、今はキックボクシングに打ち込んでいます。
そして、プロを目指しています。
先日、「なぜプロを目指しているのか?」と改めて聞いたところ、
「最初から教えてくれている先生との約束を果たしたいから」と答えてくれました。
その先生は、小学4年生で入門したときから技術だけでなく、精神面も一から育ててくれた存在。
「その先生との約束を守りたい」という思いが、今の彼の原動力になっているのです。
もし私がメタモデルを学んでいなかったら、
きっとまた「世界チャンピオンになりたいんだろう」と、自分の視点だけで理解したつもりになっていたかもしれません。
メタモデルは単なるスキルではなく、
「相手の世界を丁寧にする姿勢」そのものだと、今は感じています。
親として、コーチとして、一人の人として。
自分の“見え方”を一度横に置き、相手が見ている世界を尋ねてみる。
そんな関わりができるようになったことは、私にとって大きな変化です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回の体験が、これからコーチングを学ぼうとしている方や、
学び始めたばかりで「うまくできていないのでは…」と不安になっている方に、
少しでも参考になれば嬉しいです。
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