ストレングス・ファインダー®︎は強みを発見するものではありません。強みの元となる、「才能」を可視化するツールです。
自分や他人の「悪い所」を見つける視点から、「いい所」を見ようとする視点に変えてくれるツールだと思って活用してみて下さい。
🔸自分が嫌いだった会社員時代
コーチング・プラットフォーム認定コーチの秋山康二郎です。
私のストレングス・ファインダー®︎との出会いは会社員時代でした。
小売業で働き、全国を飛び回る生活をしてきました。
かなりハードワークを求められる職場できたが、仲間と学びながら成長していくことが楽しく、結局24年間勤務しました。
そんな私がぶつかったのは「リーダーシップ」の壁でした。
中堅社員となり、管理職へと昇進する同期社員を横目に、私はそこにあまり関心を持っていませんでした。
上司やその上司からも、私の部下への接し方が甘いと言われ、いつしかどうやって部下と関わればいのかわからなくなっていました。
🔸ストレングス・ファインダー®︎との出会い
上司との関係性も悪くなり、精神的にとても辛い時期に、書店で平積みになっていた「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」という書籍に出会いました(書籍に付属しているコードでストレングス・ファインダー®︎の診断が受けられます)
自分の資質に対する納得感、データに基づいた信頼性に魅力を感じ、のめりこむように学びました。
コーチ、という職業に出会ったのも、ストレングス・ファインダー®︎の学びの中でした。
🔸ストレングス・ファインダー®︎の学びから得られたこと
ストレングス・ファインダー®︎を学び、気づけたことがあります。
会社で求められているリーダーシップと、
自分が理想とするリーダーシップに大きな違いがある、
ということです。
私のいた会社で求められていたリーダーシップはいわゆる「体育会系」。上司の言うことが絶対で、力強く引っ張っていくスタイルでした。
一方、自分が大切にしたいことは、部下が納得して働けているか、チームとしてうまくまわっているか、ということでした。
なのでそのような力強いリーダーシップが発揮できない自分は、リーダーには向いていないのだと思っていました。
でもストレングス・ファインダー®︎を学び、会社で求められているリーダーシップとそぐわない=短所、だと思っていたことが、
実は「自分の才能であり強み」だと気づけたのです。
ストレングス・ファインダー®︎の学びをきっかけに、自分が大切にしたいことがはっきりしたおかげで、以前よりマネジメントにさらなる喜びを感じるようになりました。
🔸ストレングス・ファインダー®︎で発見した私の強み
・人の気持ちを察すること。
・スタッフの話をじっくり聞いて、受け止めて、「じゃあどうしようか」を一緒に考えること。
今思えば、以前から大切にしていたことではありましたが、自分の強みを自覚したうえで、スタッフへの関りに注力すると、スタッフからの相談も増え、情報も集まるようになり、店舗の改善につながる、という良い循環が起こるようになりました。
何より、私自身、働くことが、本当に楽しく、楽になりました。
スタッフから「秋山さんが話を聞いてくれて本当に良かった」という言葉をもらえた時のうれしさも、前より大きくなりました。
これまでは、自分の強みや、ストレングス・ファインダー®︎の学びを一緒に働くスタッフのみんなが「生き生きと働けること」に活かしてきましたが、これからは、コーチとしてより多くの人の支えになりたいと思い、ストレングスコーチとして独立することを決めました。
🔸自分と他人との「違い」を可視化して受け止めやすくなる
私は企業や個人向けに、ストレングス・ファインダー®︎を活用した研修やワークショップを開催していますが、一番伝えたいことは「違い」を理解する、ということです。
自分がしている行動や浮かんでくる感情・思考は、当たり前のことではなく自分の才能からきているものです。「ついついやってしまう」ほど無意識・無自覚だからこそ、当たり前すぎてそれが自分の才能だとは気づかず、逆に他人と比較して劣等感を感じる部分になってしまったり、自分の当たり前を他人に押し付けて批判や評価をしてしまうことがあります。
「私とあなたの才能は違う」
まずそれを資質の理解を通じて体感してもらうことで、「違い」を認め、お互いにその才能を認め合う入口に立つことができます。
🔸視点を変える
私たちはついつい、相手の「足りない所」、「できていない所」を見つけようとしてしまいます。
そのような視点で相手を見ると、どうしても否定的、評価的にみてしまうことになるのではないでしょうか?
そうではなく、相手の「いい所」、「できていた所」に視点を向けて見てみるとどうなるでしょうか?
そしてそれを相手に伝えてあげた時、相手はどんな気持ちになるでしょうか?
ストレングス・ファインダー®︎を通じて相手と自分との「違い」を知ることで、自分のいい所に目を向け、認め、また「相手のいい所はどこだろう?」という視点で人を見ることができるようになると、とてもポジティブなコミュニケーションが生まれます。
ストレングスファインダー®︎を診断していないとしても、そのような「いい所探し」の視点で相手を見ることで、お互いにいい関係性を作ることができるようになるのではないでしょうか?
🔸コーチングに活かす
このような視点は、コーチングにも同じことが言えます。
相手の話から、「その人のすごい所はなんだろう?」という興味を持って話を聴くこと、また、聴いていて伝わってきたその人のすごい所を伝えてあげることは、本人も気づいていない自分の才能に気づくきっかけにもなりますし、また相手にとって何よりの承認になり、勇気を与えます。
ストレングス・ファインダー®︎は診断を受けて「当たってる!」で終わらせるのはとてももったいないです。
Name It!(見極める!):自分の上位資質の意味を理解する。
Claim It!(明確にする!):自分の上位資質がどのように使われているかを認識する。
Aim It!(狙う!):自分の上位資質を意図的に「使いこなす」
この3つのサイクルで資質の理解を深め、「才能から強みを探す」視点で自分も他者も見ていきましょう。