こんにちは。コーチングプラットフォーム認定コーチの木村和宏です。
今日は、コーチングにおけるフィードバックや承認の力についてお話したいと思います。
数年前、私は30年務めてきた会社を退職いたしました。
そして、退職の際にお世話になった方々に送る挨拶メールを考えていた時のお話です。
一人一人にメールをお送りするのが理想とは思ってはいましたが、
さすがに、全員に一人一人送るのは大変だなと思って、
何人かは個別に送ろうとは思ったものの、それ以外の方々は、
一つのメールを皆さんに送ろうと思っていました。
一人一人送る場合には、その人との思い出などを書こうとは思っていたのですが、
一つのメールを一斉に送る対象の方々とは、仕事の関わりとかもそれぞれ違っていたので、
何を書いたら良いかな、などと、結構悩んでいました。
そんな中、アシスタントトレーニングの中で行った10分か15分のコーチングセッションで
自分がクライアントの時のテーマに、この挨拶メールのことを取り上げました。
セッションの中で、コーチから「退職するにあたって今、思っていることは?」
という問いがあり、色々と、話をしていました。
その時、コーチから受けたフィードバックが、次のようなものでした。
「木村さん、今、来季は、これやる、来季は、あれやる、と言って、来季のことしか話してませんね。」
はっ、としましたね。
自分でも気がつかなかったその時の自分の感情に触れられた気がしました。
自分の関心は、新しい職場に移ってから、自分がやりたいことに100%向いている、ということに気づいた瞬間でした。
そして、その後にコーチから発せられた承認の言葉で心が決まりました。
「自分が今の話を聞いたら、これからも木村さんと繋がっていられる、と思って嬉しく感じるかなぁ。」
今の会社での思い出を書き綴っても何だか面白くない、
思い出話は一切書かず、今後、自分がやろうとしていることだけを書こう、
と決めたのです。
そして、実際、過去については、「これまでお世話になり、大変ありがとうございました」だけに留めて、あとは自分が今後取り組んでいきたいことだけを書いた挨拶メールを送りました。
すると、どうでしょう。
「今後の活動、興味深いです。今度、話を聞かせてください」、
といった内容のお返事を下さった方もいて、その後、ご説明に伺うきっかけにもなりました。
あの時のコーチングセッションがなければ生まれなかったきっかけでした。
改めてコーチングって素晴らしい、と感じた瞬間でもありました。