こんにちは。
コーチングプラットフォーム認定コーチの日下部亜希子です。
今回は、コーチングの大切なスキル「承認」について、私の子供の頃のエピソードを交えてお伝えできたらと思います。
印象に残っている「承認」
その昔、私は吹奏楽部でパーカッション(打楽器)を担当していました。
ティンパニという楽器があるのですが、太鼓でありながら音程をドレミに合わせなければならない楽器です。その作業をチューニングと言います。
当時はチューナーのような機械はなく、楽器自体も古く、基準の音を鳴らしながら耳で聞いてチューニングしていました。
顧問の先生が、そのチューニングに立ち会っていた時、他の部員もいた中で
「亜希子さん、どう?」
私に判断を委ねたのです。私は咄嗟のことでびっくりした気持ちと、先生に信頼されてるという誇らしい気持ちで、「ちょっとまだ高い気がします」というような自分の意見を伝えました。

その昔、私はエレクトーンのグループレッスンを受けていました。
エレクトーンという楽器は、右足を乗せるペダルで音量の調節を行う楽器です。
一人づつ演奏する場面で私は右足のペダルを使って、曲の終わりのところを少しづつ弱くして演奏しました。
すると先生は
「亜希子ちゃんは先生が何にも言ってないのに、先生の真似をして最後を小さくしたね!」
私はかなり無意識にそれをやっていたので、その言葉を聞いて「すごくいいことをやっていたんだ!」という確信が持てましたし、見てくれていたという先生への信頼感が増しました。

この2つのエピソードは私が過去に「承認されたなあ」と思ったことを挙げてみたものです。
「承認」というと「褒める」というイメージが強いですが、ただ褒められたという記憶はあまり印象が強くありません。
例えば1つ目は全く褒められているわけではありません。でも「先生」という立場の人がみんなの前で「生徒」の私に判断を仰ぐなんて、間違いなく私のことを信用しているという最高の承認です。
2つ目のエピソードは、事実を伝えられただけです。でもその時の先生の嬉しそうな話し方は今でも耳の奥に残っています。その後の私の演奏がかなり意識的に右足を使うようになったのは言うまでもありません。
そして「承認」と必ずセットになっているのが「信頼感」でした。
この先生についていこう、この先生の話は聞こう、この先生の言うことは信頼できる、、、
信頼できる人というのは、何かしらの承認、それは口先だけで誉めるとかではなく、あなたのことをしっかり認めているよというメッセージを伝え続けてくれている人なのだと思います。
そして今、私も「先生」という立場になり心掛けていることがあります。
そのままのあなたで十分に素晴らしいよと、あなたの強みはこんなことだよと、できたってできなくたってあなたの価値は変わらないよと
心からの承認を届けることです。
たとえ相手が子供だとしても、尊敬の気持ちを持って接していき、信頼関係を深めたいと思っています。

なんか素晴らしいこと書いちゃったんですけど
コーチングを学ぶ前は、強みどころか弱みばっかりつついて生徒を凹ませる先生でした(汗)
前述のエピソードの先生方はすごい承認力があったんだな、なんて考えたこともありませんでした(汗)
コーチングを学ぶと、今までの自分の経験の中で「うまくいったこと」と「うまくいかなかったこと」の理由がわかるようになります。
じゃあ今度はこうしてみようか、という行動につながっていきます。
自分の中でアップデートを繰り返していくことができるようになるのです。
私の場合は、なぜこんなに生徒との信頼関係が作れないのか、という理由が「承認」にあることがわかり、承認する努力をずっと続けてきました。
その結果、以前より信頼関係が築けているのでは、と感じられています。
コーチングプラットフォームでは、コーチングの基本的なスキルから実践に至るまで、たくさんのアシスタントと共に学び合いながら成長することができます。
ぜひ私たちと一緒に学んでみませんか?