コーチングプラットフォーム認定コーチの堅田雅子です。

コーチングプラットフォームで学ぶのは「ファウンデーションベースドコーチング」つまり自己基盤(ファウンデーション)をベースとしたコーチングです。

クライアントさんが、目指したい、なりたい自分になるためには、目に見える目標を達成するだけでなく、そのなりたい自分にとって必要な自己基盤を整え、強くしていく取り組みが大切ですし、同様にコーチ自身が自己基盤を強化し続ける取り組みをすることもとても大切なことです。

コーチングプラットフォームの講座内でファンデーション扱う初回に学ぶのが「とらわれに向き合う」こと。

「気がかり」「あきらめ」「思い込み・枠組み」といった人生における「とらわれ」を持ちながら前に進むことは、ブレーキをかけながらアクセルを踏んでいるようなエネルギーロスを引き起こすことになります。

また「とらわれ」を持ち続けると、無意識に人間関係や身体への負の影響が起きやすくなり、自身のトータルな人生への負の影響につながりやすくなります。

私はつい先日、自分でもそれがとらわれとは気づいてなかった幼いころの体験について、言語化して初めてそれに「とらわれていた」自分に気がつく・・・という経験をしました。

対面での自己基盤合宿に参加した際、気心の知れたアシスタントの先輩コーチたちとワークでご一緒する機会がありました。

その時のワークでは、過去の自分はどんな人だったかを振り返るワークだったのですが、そこで私は今まで誰にも話したことのない自分の幼いころの話をしてみようかという気持ちになりました。

その話は幼稚園の頃、私が心に深く傷を負うようないじめに近い扱いを受けていたという経験です。詳しい話は割愛しますが、私はその経験を40歳を超えたこの年になるまで、親にも友達にも誰にも話したことはありませんでした。

なぜかというと、誰かにそんな扱いをされるような自分であることをさらけ出すのがとても恥ずかしく、周りにどう見られてしまうのか、ということにとても不安を持っていたからです。

今振り返るとその経験は私に

「そんなひどい扱いをされるような価値のない自分であること」

「それに立ち向かうこともできず、甘んじて受け入れてしまってた弱い自分であること」をもたらしていて、

そのような「思い込み」とも「とらわれ」ともつかないような、何とも言えない心の重りになっていた出来事だったのだと思います。

なぜそんな数十年誰にも言ってこなかったことを言ってみようと思ったのか。今になって振り返っても自分でも理由は明確にわかりません。ただ、今ここで話すことで何かが変わるのではないかという予感とも直観ともつかない思いがあったことは確かです。

この経験を言語化することは非常につらいことでした。私は幼稚園の頃に戻ったかのようにわんわん泣き、気がついたら先輩コーチたちの手を握りしめ助けてもらいながらやっとのことで口にしました。

すると、先輩コーチたちは

「それは本当につらかったね、しんどかったね」

「そんなに苦しむ必要はないんだよ。よく頑張ったね」と声をかけてくださいました。

口に出してみて、その出来事に対するフィードバックをもらって、自分の中で今まで苦しめてきたこの出来事に対する認識が変わってきました。

「長いこと苦しんできたけど、私はがんばったんだし、そこまで苦しみ続ける必要はないんじゃないか」

「周りから見ても苦しかったと認められるようなことだった。それに立ち向かえなかった自分でもよかったんじゃないか」

口に出して言語化してみたことで、ずっとずっと現在進行形で自分の苦しめ続けていた出来事がはじめて終わったことになり、過去の出来事になり、自分の感情を揺るがせ続けるものではなくなった感覚を得ました。それは私にとってはとても大きな変化で、自分でもそんな気持ちになったことがとても驚きでした。

そして何より驚いたのは、初めて言語化したときはあんなに躊躇して苦しんで言葉にしたのに、同じ日の夜に違うコーチの方に話した時には泣くことも取り乱すこともなく、ただ淡々と起きたことを話せたことでした。それができた時に、私は本当にこの出来事をもう過去にできたと思えました。

このことは、私にとってはただ言葉にしてみること、自分の外に起きていることをだしてみて、誰かと一緒にそのことについて話してみること、そのことの重要さやパワフルさを改めて感じさせられた体験でした。

コーチングでは、コーチはクライアントのこと認め、受け入れ、安心安全の場の中での対話が行われます。想像しているよりはるかに言語化してみることや誰かのフィードバックをもらうことには本当に大きな価値があります。

人生にコーチングを受けたり、学んだりする機会があるだけで、とても豊かで活き活きと人生を好きに生きられるようになると私は思っています。ぜひ一度体験してみてくださいね。